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HAMORI-BEファンである知人が、「HAMORI-BEの歌はなつかしい気持ちにさせる。」と言っていたが、~故郷を歌う~シリーズのアメリカ編では、奇しくも思い出や望郷の念そのものを歌ったものが多い。また奇しくも、この日「リクエストコーナー」で歌われたうちの1曲が『少年時代』。人気の高いこの曲、個人的にはオリジナルより、このHAMORI-BE版のほうが断然好き。(個人的に)オリジナルで感じる、単純な旋律をカヴァーせんとするがごとくの声の抑揚やあざとい伴奏のアレンジなどなどが、HAMORI-BE版ではすべて取り払われ、ぐっと透明感が高まる。そして知人のいう「なつかしい気持ち」が核となって残る。この日の『大きな古時計』『谷間のともしび』『旅愁』などもそう。どれも大仰な表現はないが、ユニゾンはあくまでぴったりと、ハモりはあくまで協和音程で、そしてあくまで丁寧に歌われる彼らの歌は、より多くの人に、そのひとりひとりの内容は異なっても、「なつかしい気持ち」という共通の感慨を引き起こす。後半はフォスター曲集。フォスターでは、歌の内容そのもののなつかしさよりも、フォスターの曲をかつて歌った頃をなつかしく思い出す。HAMORI-BE版のアレンジは、小原さんの大学時の後輩である岡村星見氏によるもの。原曲の和声進行や既成のアレンジから大きく逸脱することないが、しかしながら大胆なオリジナルアレンジで聴かせる、ひきつける。『おおスザンナ』岡村×HAMORI-BE版は、主に小原さんが歌う主旋律に、中川さんの高音の「あ」でのヴォカリーズが伴奏的に歌われることによって、元来陽気なこの曲に男声デュオならではの華やかさが加味されて秀逸。またしても個人的にではありますが、フォスター『故郷の人々』にはまいった。何年いや何十年ぶりかに聴いたこの歌この旋律は、亡父が好きだった曲。子どものころ、ピアノ(あのころはオルガンだった)で練習曲化されたこの曲を弾いていると、このときだけ父がそばに来て、歌詞を覚えているところは歌詞で、うろ覚えのところはハミングでオルガンに合わせて歌っていた。こんなこと、自らが長じたのちの父の存命中も、また父が亡くなってからでさえも思い出すことはなかった。なのにこの日HAMORI-BEの歌を聴いたとたん、昔の光景、亡き父の歌っている表情や当時の実家の部屋の風景までもが鮮明なイメージとなって思い出され、あれれと戸惑っているうちに、なつかしさと、もう一度父に会いたいとの思いが滂沱の涙となって止まらなくなってしまった。おかげで次の曲『おおスザンナ』が昼の部ではほとんど聴けず、夜の部で『故郷の人々』を必死でなんとか冷静にやりすごし『おおスザンナ』を堪能した。2回公演でよかった。

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