ライヴ、企画、レッスン情報をお伝えします
HAMORI-BE(はもりべ)の うた☆カフェ Vol.10
(「ザ・フェイズ」は2011年4月から「ハモリベ」に改名しました) 12月20日(木) 18:30 open 19:00 start 12月21日(金) 13:30 open 14:00 start 定員各15人 要予約 会費:各2500円(1ドリンク付き) うた:HAMORI-BE(はもりべ)中川公志・小原有貴 ピアノ:古谷優子 PR |
前4回のタイトルをそれぞれ冠していた三大詩人プラスサトウハチローの4人に比べると、おそらく今回の二人の詩人の名前はそれほど知られてはいないだろう。とはいえその作品は、たとえば「靴が鳴る」(清水)、「浜千鳥」(鹿島)などは誰もが聴いたことのある童謡である。HAMORI-BEによるMCでの解説でもなされたが、作風は「素直で平易な言葉」によるものがほとんど。おそらく前者4人はみな、文学詩人であり童謡作家でったのに対し、今回の後者2人は専業童謡作家であったのだろう(あくまで創作面においてである。2人は同じ会社での上司と部下の関係でもあったというのであるから)、ゆえに、繰り返すが、歌詞には文語的な表現や凝った言い回しがない。そこがビッグネーム4名と決定的に異なる。そのことと関係してか、ピアノ伴奏アレンジが、音の数が多く大変美しく、歌全体に平板な印象はない。HAMORI-BEのいつもながらの明瞭な発音は、やさしい耳慣れた言葉の歌詞をより一層鮮明に浮かび上がらせる。おそらくそれは「えっと、今の言葉の意味って何? 昔の言葉?」という一瞬ではあれ戸惑いの時間がないこととも関係しているだろう。本日のプログラム前半は「珠玉の短編集」と表現するのがピッタリだ。後半は記念すべき第10回の「うた☆カフェ」特別ヴァージョンでリクエストタイム。お客様にお願いしたアンケートの結果に基づき、得票上位の計10曲を歌った。「砂山」、「この道」などまさに自家薬籠中の数々。デュオ部門の1位は「蘇州夜曲」でした。興味深い結果ですね。クリスマスとお正月の歌でお開き。みなさまよいお年を。
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f (フォルテ)がとてもよく出るヴァイオリニストなので表現の幅が広く、またどんどんテンションの上がってゆくプログラム構成(ベートーヴェン「ロマンス」、フランク「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ」、サラサーテ「カルメン幻想曲」)のため、河端氏の特質がいかんなく発揮できたライヴでした。全プログラムを通して、2人の奏者と楽器(とりわけヴァイオリン)がみるみるヒートアップするのを目の当たり、耳の当たり(?)にした。フランクのソナタは誰がなんと言おうと、第4楽章の出現する瞬間とそれに続くカノン風のピアノとヴァイオリンの掛け合いが最高の聴きどころであるが、ここに至るまでまさに満を持したという感の技術と表現力で、その高揚感・緊迫感は最後まで持続し、大団円となった。「カルメン」はほぼ河端氏の独壇場です。こうした超絶技巧曲を超間近で見られるのは、稀有であるし、より身をぐっと乗り出して聴きこんでしまいます。河端氏の「カルメン」は、この曲の形容詞のひとつである「情熱」がほかのすべての形容詞に抜きんでてほとばしった演奏でした。「BRAVO!」の声が挙がった。またこの日は、宮崎氏の趣向であるところのもうひとつのプログラムの流れがあって、テーマは「愛」。こう書くとクサいだけだが、リスト「愛の夢第3番」(プログラム前半ピアノソロ)、クライスラー「愛のかなしみ」(Vn.&Pf. アンコール)、「ある愛の歌」、「愛の賛歌」(いずれもPf. アンコール)と曲名を挙げればそそられませんか?それにしても原題にせよ邦題にせよ、「愛」を冠した曲にはポピュラーなものが多い。ピアノソロのアンコールはメドレーで、「愛」の曲の後はクリスマスソングとお正月ソングで、この日のクラシックカフェも大団円を迎えました。
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Gatto Nero Classic Café
開場18:30/開演19:00 第27回▼ヴァイオリンとピアノの音色を年の瀬の思い出に▼ 河端 綾(ヴァイオリン)+宮崎 剛(ピアノ) 会費:2000円(定員15名 要予約) 主な曲目:サラサーテ・・・カルメン幻想曲 / リスト・・・「愛の夢」第3番 / フランク・・・ヴァイオリンとピアノのためのソナタ |
ガットネロ 午後のシャンソン Vol.2
14:30開場/15:00開演 ピアノ:藤田稔 |
こもれびカフェ Vol.5
15:00開演(14:30開場) 久保比呂誌(ピアノ、津軽三味線) 会費:2000円(1ドリンク付き) 神戸生まれ。幼少よりピアノを始め、大学では作曲科を専攻する。作曲家・ピアニストとして活動していたが、ある日偶然耳にした故、初代・高橋竹山師の「津軽じょんから節」に感銘を受け、ついには津軽三味線奏者を志す。後に竹山節本流継承者、田中竹仙(ちくせん)に入門。「津軽三味線とピアノ」を演奏するという異色のスタイルで注目され、TV・ラジオ出演も多数。CM録音、全国各地のホール、酒蔵、学校等でのコンサート活動を展開中。またオリジナル曲の制作、劇団公演、ミュージカル、ダンス公演等の音楽制作を担当する等、作曲家としても精力的に活動中。CDはこれまでに「風の行方」「こもれび」がリリースされている。 |
ガットネロ 午後のシャンソン Vol.1
14:30開場/15:00開演 ピアノ:辻本貴子 |
朗読カフェ ワークショップ
声に出して文章を読んでみませんか? ひとりひとりが持っている個性豊かな「声」による表現を楽しみませんか? 「朗読カフェ」はとにかく楽しむことをモットーにしています。お気軽にご参加ください。 時間:14時~16時 参加費:1000円(ドリンク付き) プログラム:簡単な体操と発声、朗読体験、「朗読の会」メンバーによる朗読 「じごくのそうべい」 |
ベートーヴェンは変奏曲という形式を大層好み、多くの作品を残したが、思うに(まったく個人的に)、ベートーヴェンという作曲家から考えると変奏曲という形式は必ずしもベストではないが、変奏曲にとって、という視点から見るとベートーヴェンほど相応しい作曲家はいないのではないだろうか。堅固さ、しつこさは保ちつつ、重厚長大からは(おおむね)まぬかれた、この作曲家のこの形式。ベートーヴェン入門にも最適だ。この日のそれは、ピアノ曲「イギリス国歌の変奏曲」。冒頭からたちまちにして、吉野氏がベートーヴェン弾きであることが分かる。その楽曲の特徴であるアクセントは効果的で、ペダルは必要最低限。上述したその特長が7つの変奏によって表現された。さて本日のメインは「クロイツェル」。こんなに曲想的にも時間的にも、そう重厚長大な曲をよくぞガットネロのこじんまりした空間で演奏してくださいました。第1楽章の緩急の変化は劇的で、第2楽章の山の曲線のような流れでいったん落ち着き、第3楽章は光が炸裂して終曲。吉矢氏の淡々としたたたずまいから奏される複雑なパッセージやするどいピチカートがピアノと拮抗する。演奏者もオーディエンスも緊張続きの30分でした。しばらくのあいだ、頭の中で第3楽章のタランテラが鳴り響いていた。
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